アイランドツアーは7ドルか15ドル?
ニャチャンからのアイランドツアーは、大雑把に言って2つに分かれているようだ。
1つは7ドルほどのもので、これはもっぱらベトナム人向けのものらしい。アイランドツアーと言うのだから島には向かうのだが、その主目的は綺麗な海で飲んだり食べたりカラオケしたりすることにあるようだ。
もう1つは15ドルほどのもので、こちらは欧米人の参加が多いようだ。綺麗な海でシュノーケリングするのが目的だから、3回程度のシュノーケリングが約束されている。シュノーケルやフィンのレンタルはもちろんだが、バスタオルまで貸してくれるのは嬉しい計らいだ。
私がアイランドツアーに行くのは魚を見るのが目的だから、もちろん参加したのは後者の方だ。ネットの記事とは違って欧米人は多くなく、代わりに韓国人やらのアジア系が多かった。
ムン島の海は素晴らしい!
ボートは最初にムン島に向かって、その2つのポイントでそれぞれ45分ずつシュノーケリングをした。
ムン島はニャチャン周辺の4島の小島の中では最も遠くにあり、そして定期船も就航していないようなので海の状態は素晴らしかった。
停泊したポイントの水深は15メートル近くもあると思われるが、海底をクリアに見ることができる。
カラフルではないがサンゴもしっかりあって、生きている海という感じだ。そうした状態が広く存在しているので、魚もどこかに固まらずに広く回遊している。
魚がサンゴをかじると砂煙のようなものが立ちあがったり、魚の後ろからひものような感じでうんちが射出されるのを見たりして、私は楽しい一時を過ごした。
タイでは餌を撒いて魚を集める演出をしたのかも知れないが、驚くほどの数の魚に遭遇したことが何度かあった。ここではそれほど密集してはいなかったが広い範囲に魚がいたので、ご飯かパンを持って海に入れば自分の周りに魚を集めて楽しむことができるだろう。
豪華な昼食はナンバーワン!
2つのポイントを見終わってボートに戻ると、3列のシートの背もたれが倒されて中央部分は大きなテーブルになり、両サイドは長いベンチになっていた。
テーブルには布がかけられて料理の小皿がいくつも並び、そして昼食が始まった。
船上レストランと言っても良いほどの小皿の数なので、私が経験したアイランドツアーの中では文句なくナンバーワンの豪華な昼食だった。
魚やサンゴがカラフルなのはタイの方が上回るが、昼食やタオルレンタルではベトナムの方が勝っているから、ベトナムのアイランドツアーのポテンシャルはタイと互角またはそれ以上だと言えよう。
海を汚すのは人間!
昼食の後はデザートのフルーツを食べながら3つ目のシュノーケルポイントのモッ島に向かった。
モッ島の海はムン島に比べるとかなり劣っていて、海の透明度や魚の数はさほど遜色が無いものの、サンゴの多くは死んでいる感じだった。そして、人間が捨てた残骸が海の底にたくさん沈んでいる。
僅かな距離しかないモッ島とムン島がこれほど違うのは、定期船の就航で島に入った人が海を汚すからだろう。海の自然を守るには、人間という脅威を如何に遠ざけるかにかかっているようだ。