放漫経営で喫茶店から撤退?
私はバンコクで喫茶店の経営を始めて4年で撤退してしまったのだが、振り返ってみると明らかな放漫経営だったと思う。
つまり、お金の管理が全くできていなかったのだ。
売り上げで得た利益をパートナーの総取りとしたことは問題ではないが、収入から支出までのすべてのお金をパートナーに預けたのがまずかった。
彼女は売り上げの代金を入れた財布の中から支払いをし、そして個人支出もその財布の中からしていたのだ。加えて、収入と支出の明細の記録もしていなかったから、手元に残るべき金額が幾らなのかを把握していなかったに違いない。
だから彼女がしたのは財布に残った残金を確認するだけで、そしていつもお金がないと言っていた。当初私がつけていたエクセルの入出金表ではかなりの利益が出ていたのにもかかわらずだ…
きっと、財布が一緒だから不用意に無駄な出費をしてしまったのだろう。
売り上げ金は銀行に預けるべし!
つまり、私のすべき仕事は日々の売り上げ金に手を付けられないように、それを毎日銀行に預けることだったのだ。
もちろん、収入と支出の明細の記録もしっかりチェックして、無駄な出費がないように目を光らせる必要もある。
そうして月に1回定額の手当てを彼女に渡し、残った蓄積を半年か1年毎に渡していれば、彼女もおそらく貯蓄ができたことだろう。
彼女は私よりも貧しい生活をしていたと思われるので、モノに対する渇望は私よりもきっと大きいに違いない。加えて女盛りと言われる年齢なのだから、衣類や化粧品などで欲しいものもいっぱいあることだろう。
そういう彼女の消費動向を予測できなかったことが私の失敗だ。
喫茶店をやってプラスになったこともたくさん!
経営的には大失敗だったが、喫茶店をやってプラスになったこともたくさんある。
郊外の良さを得る
まずは、喫茶店を経営するために店の近くの現在のアパートに引っ越して、バンコク郊外の良さが得られたことだ。
今までは都心から2駅のところだったので人や車の雑踏と喧騒の中にいたのだが、都心から6駅のところに移ったことでとても静かな環境が手にでき、従来よりも程度が良いのにより安く、しかも駅近の部屋を確保することができたのだ。
そして、都心の人たちよりも郊外の人たちはより気さくで温かいと知った。
オーナーの恩情を得る
それよりも大きいのが、現在のアパートのオーナーの恩情でAirbnbを始められたということだ。
アパートのスタッフの女性の話しでは、近隣のアパートで部屋の又貸しを外国人に許すようなところはどこにもなく、このアパートのオーナーは特別だということだった。
そんな彼に会えたことはとてもラッキーだと思い、彼には大いに感謝をしているので、私はずっとここに住み続けるつもりだ。
よりディープなタイ生活
また、喫茶店のある会社の従業員や喫茶店を訪れる客などのほか、喫茶店に通う道すがらの地元の人たちの生活も見れたので、タイでの生活がよりディープなものになった気がする。
もしも喫茶店のヘルプをしなければ、旅やフィットネスのとき以外は部屋に留まっていることが多い私なので、喫茶店のおかげで濃い4年間が送れたと思っている。
そうして、私はますますタイが好きになった。